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2025年9月13日

西村由紀江のSMILE WIND
2025年9月13日

秋の気配を感じると聴きたくなる曲があります。

それは、サティの「ジムノペディ第1番」

「ジムノペディ第1番」サティの中でも最も有名な曲でしょう、

静かで美しく、少し気だるい独特の空気感を持つ曲。
暑かった夏を思い起こす時も聴きたくなるし、これから訪れる秋の物悲しさも感じます

 

ということで今朝は、不思議な魅力を持つ作曲家で、エリック=サティの音楽を紹介したいと思います。

今年で没後100年を迎えました。

 

 

私がサティのジムノペディ第一番を初めて聴いたのは、

1984年公開の日本映画「Wの悲劇」です。

 

主演の薬師丸ひろ子さんと三田佳子さんが、演劇の舞台で会話演じる場面で流れていました。

 

これまで聴いたことのない音楽。

静かで不思議でシーンにもピッタリで、思わずセリフを聞き逃すほど。

 

強烈に印象に残りましたが、当時はググる術もなく、気になったまま。

その数年後にサティのブームが到来し、楽譜を買った時にサティの曲と知りました。

サティは幼少期から音楽の才能を見せ、

1879年 13歳でパリ音楽院に入学しますが、校風が肌に合わずに退学。

 

1886年には軍隊志願し、砲兵隊に入隊したが気管支炎にかかり除隊。

その後は生計を立てるためにモンマルトルのキャバレーでピアノを弾き、

「20世紀に迷い込んでしまった中世の音楽家」などと呼ばれていました。

 

1888年、初期の代表作で、

古代ギリシャのアポロやバッカスなどの神々を称える祭典に由来したピアノ曲、

『ジムノペディ』を作曲します。

1905年から3年間、作曲法を学び直すために、

作曲家・指揮者で音楽教師のヴァンサン・ダンディに師事。

 

その頃からピアノ曲「犬のためのぶよぶよした本当の前奏曲」

「乾からびた胎児」「スポーツと気晴らし」などを作曲。

 

1916年にはジャン・コクトーの台本で、

ピカソの装置と衣装によるバレエ音楽「パラード」を作曲しています。

 

 

変わりものといわれたエピソードはいくつかあります。

ベートーヴェンのように、しっかり構築された音楽が好きではなく、

自分の音楽は家具だと言っていた。

 

そのため、コンサートでも本編での演奏ではなく、

わざわざ幕間(1部と2部の間)のロビーでも演奏していた。


観客がおしゃべりをしたり、お酒を楽しんでいても平気。

いま考えると、まさに今のBGMとしての音楽。

 

変わり者であることを象徴する有名な曲があります。

「ヴェクサシオン」ヴェクサシオンは嫌がらせという意味。

 

決して美しいとは言えない不思議なフレーズを、

840回繰り返すように楽譜に書かれていて

まともに弾くと18時間かかる。

 

途中で眠くなったり動きたくなったり。演奏者以上に観客が耐えきれなかったそう。

サティというと、同じ時代を生きた作曲家のドビュッシーと比べられることが多いです。

ドビュッシーはサティより4つ年上、2人とも印象派の作曲家。

 

 

ドビュッシーの代表曲。月の光。

サティに似ているところもありますが、

ドビュッシーの方が、よりメロディアスで色彩豊かでしょうか。

 

変わりもので友人が少なかったサティでしたが、

ドビュッシーは長きにわたってサティを支え続けました。

 

先ほどお届けしたサティのジムノペディ第1番も

ドビュッシーがオーケストラにアレンジ。

ドビュッシーが他人の曲をアレンジしたのはこの1曲のみと言われています。

 

実はドビュッシーもサティに支えられていた。

ドビュッシーはかなりの恋愛体質で数々の女性問題を起こし、

周りの芸術家から避けられていました。

 

そんなドビュッシーと変わらず付き合っていたのがサティ。

周りに受け入れられなかった2人、どこかで共通するものを感じていたのかも。


私が感じるサティの音楽は、
心を静かにしてくれる。波打っていた感情が整えられる。

よけいな音がなく、日本の石庭にも似たような美しさ、そして潔さを感じます。


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