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「人間とは思えない形相でした…」自転車声優・野島裕史が実際に体験した「自転車怪談」

◆本当にあった真夏の自転車怪談
野島:今回は、わたくし野島が実際に体験した、自転車にまつわる世にも恐ろしい話を紹介させていただきます。
夜になったばかりの靖国通り(東京)。新宿三丁目方面に向かって走っていたときの話です。今はだいぶキレイになってきましたが、10年ぐらい前は古くからある歓楽街と特有の雑居ビルが乱立していて、お酒と何かよくわからないようなニオイが立ち込めたうっそうとして重い空気だったの覚えています。
とはいえ、仕事で通らざるを得ないこの道。その日も重い空気をかき分けペダルを漕いでおりました。一刻も早くこの地帯を抜け出そうとペダルを漕いでいたのですが、運悪く赤信号に引っかかってしまいました。
生ぬるい空気のなか、停止線で信号が変わるのをじ~っと待っていました。 横断歩道は、仕事に疲れた人、すでに酔っ払い始めている人、水商売風の人などさまざまな人が行き交っていました。
そんな人々を何気なく眺めていたとき、シティサイクル、いわゆるママチャリに乗った50代後半ぐらいに見える男が、僕のすぐ右側を通過し、速度もゆるめず、赤信号を無視して突っ切っていきました。
そのとき、横断歩道を渡っていた老婆にぶつかりそうになり、驚いた老婆は尻もちをついてしまいました。 そして、男は信じられないことに「ババア、邪魔なんだよ!」と罵声を浴びせ、そのまま走り去っていきました。
僕は急いで自転車を降りて押していき、老婆に近寄ると、見た感じではただ尻もちをついただけで、そして周りの人が救助に当たっていたので無事なようでした。。
僕は自転車を押して横断歩道を渡りきり、安全な場所で自転車に乗って、無謀運転をした犯人を追いかけました。こちらはロードバイクなのですぐに(犯人に)追いつき、「信号無視をしたうえに、何しているんだ!」と注意をしました。
すると男は、ものすごい形相で棒のようなものを振り回し、訳のわからない奇声を発しながら追いかけてきました。さすがに“これは対応できない”と思い、全速力で距離をとって脇道に逃げ込んで隠れました。
その後、男を見失ってしまいましたが、一応110番通報して、男の様子や何があったのかを警察に伝えておきました。その男が捕まったのか否かはわかりませんが、そのときの表情は、もはや人間とは思えない形相でした。
ちなみに、自転車を降りて押せば一応歩行者扱いになるので、今回は歩行者の横断歩道を渡ったわけですが、今回のケースのような緊急のとき以外は、ちゃんと車道の停止線で信号待ちしてください。というわけで、 久しぶりの自転車怪談でした。
次回7月28日(木)~8月1日(月)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、野島裕史のサイクルコラム「グランツールの楽しみ方」をお届けします。お楽しみに!
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