7/15(水) レコレール・アップデーツ 【 最近の文学賞と小説の傾向 】 書評家・ライター 杉江松恋さん
📝レコレール・アップデーツ
毎日アップデートされる”世の中の今と小さな変化"をわかりやすく紐解いていきます。
7月15日(水)の放送時は第175回芥川賞・直木賞の発表直前!
書評家・ライターの杉江松恋さんにお話し伺いました!
■ 直木賞とはどんな文学賞?
正式名称は「直木三十五賞」。
文藝春秋の創設者である菊池寛が、亡き友人である直木三十五と芥川龍之介を追悼・記念するために創設。1年に2回上半期と下半期ごとに受賞作が発表され、第1回は1935年でした。
現在では「日本で一番知名度が高く、他の文学賞の基準になるほどの権威」の文学賞となっています。
■ 受賞作はどう決まる?
候補作に選ばれる4〜6作品は、文藝春秋の社員(編集者)たちが手分けして読み、絞り込み、
その後、大御所作家を中心とした選考委員全員が作品を読み、「丸・三角・バツ」で採点し、受賞作が決定するそう(丸が過半数を超えれば受賞濃厚)。
ちなみに選考会は、1961年頃から築地の料亭「新喜楽」で開催されています。
■ 第175回 直木賞候補5作品をご紹介! 杉江さんに、今回の候補作のあらすじと見どころを解説していただきました。
朝倉かすみさん『けんぐゎい』
タイトルの意味は「圏外」。子供の頃にかかった天然痘の跡を疎まれながらも苦難の人生を送るも、今までの苦労を取り返すかのように人のために生きる女性を描く。少しファンタジー要素もあり、可愛らしい生き物も登場する作品。
蝉谷めぐ実さん『見えるか保己一』
盲目の学者・塙保己一(はなわ ほきいち)の伝記小説。偉業だけでなく、目が見えないことによる苦難や悲しみにも焦点を当てた作品。
凪良ゆうさん『多類婚姻譚』
現代の多様なパートナーシップを描いた作品。今の社会で人とパートナーシップを結んで暮らしていく楽しみや悲しみを感じる短編集。
原田ひ香さん『#台所のあるところ』
作中に出てくる同名の家族ドラマに対して登場人物たちがハッシュタグでツッコミを入れ、ドラマと自身の家族の物語が交差していく作品。
若林正恭さん『青天(あおてん)』
アメリカンフットボールで仰向けに倒された状態を指す「青天」がタイトル。アメフトへの未練を抱える高校生を、若林さんらしい視点で描いた臨場感あふれるスポーツ小説。
現在の小説の傾向として、「視覚的な想像力をあまり必要としない、わかりやすいもの」が好まれるようになっているそう。
また、投稿サイト出身の作家が増えていて、今後の文学界の風景がガラッと変わるかもとおっしゃっていました。
杉江さんが語る小説の一番の魅力は、「読むことを通じて、自分以外の人の人生や価値観を体験し、比較できること」。
一度きりの人生の中で、多くの人生を疑似体験できる豊かさは小説ならでは。
直木賞・芥川賞の発表をきっかけに、新しい小説との出会いを楽しんでみてはいかがでしょうか?
詳しくははradikoで!
radikoでは期間限定で聴くことができるので、ぜひチェックしてみてください✅
🔗 https://radiko.jp/share/?t=20260715140000&sid=INT
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