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能登半島地震で消えた“海女の海”“海藻の楽園”──輪島の海底隆起と藻場再生のいま

OCEAN BLINDNESS 〜私たちは海を知らない?〜
能登半島地震で消えた“海女の海”“海藻の楽園”──輪島の海底隆起と藻場再生のいま

今回のテーマは、能登半島地震で甚大な被害を受けた「輪島の海」。海底が隆起し、海女漁の場が失われ、泥に覆われた“藻場の楽園”。それでも、海は再び息を吹き返そうとしています。そんな輪島の海の“震災前と今”を見つめ続けているのが、今回のゲスト「わじま海藻ラボ」代表の石川竜子(いしかわ りょうこ)さんです。
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震災前から能登の海をフィールドに活動を続け、現在は地元の海女たちと共に被災後の海の変化を記録・調査されています。
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震災前の能登の海は「素晴らしく透明度が高くて、海藻がたくさん生えていて、水の中にいることを忘れるくらい濁りのない透明感のある海。その下にはアワビやサザエ、小魚が群生していて、豊かで美しい海だったんです」と語る石川さん。

【画像】震災前の輪島の藻場
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  • では、震災後の海はどうなったのでしょう?
    最大で海底がなんと4メートルも隆起。さらに、遠浅の場所では海岸線が200メートルも沖に移動。その結果、海女漁の場が消滅したと教えてくださいました。「輪島港の近くでも1.6メートルほど隆起していて、アワビやサザエ、ワカメや岩のりがたくさんあった場所が一度干上がって、全滅してしまったんです」

    さらに、梅雨や豪雨災害による大量の泥流入も追い打ちに。「どうして例年にない流入が起きたのかを川の上流部の方々に聞くと、震災の時に山崩れが起きて、その復旧・復興が進まず、山の治水力が落ちた状態になっていると。そこに梅雨で雨が降って一気に泥が流れ込む。さらに追い打ちをかけるように、9月の豪雨があり、これでさらに土砂が堆積しました。水害や梅雨の影響はありますが、これも震災の後遺症かなと思っています」と、その惨劇を嘆いていました。
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    しかし、海には再生の兆しもあるとおっしゃっています。「冬の荒波で泥がある程度は攪拌され、春にはワカメが生えてきました。まるで大木が倒れた後に草が芽吹くような感じ。輪島の海の育む力は強いと感じました。今後、長期的にはなるかもしれませんが、10年ぐらいかければ、今までの輪島の藻場に戻るんじゃないかと感じています」

    一方で、多様な藻場が失われたことによる課題も浮き彫りに。今は夏になると枯れてしまうワカメしか生えておらず、魚の隠れ家や貝の餌場のためにも、1年中ある、色々な種類の海藻が共存する藻場が必要だそう。さらに、川からの流入についても、「赤土が流れるとダメージが大きい」といった気づきがあったそう。そこで、漁業者からこの山を優先してほしいと声をあげ、林業と協力していきたいと考えていらっしゃいました。

    そして、番組後半では「自然に任せる」こと、「輪島の人たちの活力は観光客。けれども宿泊施設がない」ことについても話題に。では、どういった解決策があるのでしょうか。「行ってみたい」だけでも、一歩です。現地のリアルを知った今、あなたにできること、思いついたことがあれば、ぜひ番組に届けてください。

    AuDeeやSpotifyなどのPodcastで配信中の番組を聴いて、感想やアイデアはぜひこちらまで
    ocean@interfm.jp


    ♪今回のオンエアでお届けした楽曲♪
    Shaggy「In The Summertime」
    U2「I Still Haven't Found What I'm Looking For」
    Norah Jones, John Legend「Summertime Blue」


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