Vol.579 ヤマトホールディングス株式会社 齊藤泰裕さん・第2週目
今週は、ヤマトホールディングス株式会社 イノベーション推進機能シニアマネージャー・齊藤泰裕(さいとう・やすひろ)さんをお迎えしています。
今回は、ヤマトホールディングスの転機について伺いました.
今や当たり前となった「宅配」という仕組み。しかし、その誕生は一企業の危機感と、たった一つの違和感から始まったものでした。
1976年にスタートした宅急便は、今年で50周年。当時のヤマト運輸は、道路網の発達とともに競合他社が事業規模を拡大していく中で、厳しい状況に直面していました。従来の「大量輸送」モデルだけでは立ち行かない――その危機の中で生まれたのが、「個人から個人へ荷物を届ける」という全く新しい発想でした。
当時、個人が荷物を送る手段は限られており、駅まで持ち込み、受け取り側も駅まで取りに行くのが当たり前。そんな不便さに疑問を持ったのが、当時の社長・小倉昌男氏でした。自らの生活の中で感じた「送れない不便さ」が、新たなサービスの原点となります。企業のトップでありながら、生活者の視点に立ったその気づきが、物流の常識を大きく変えていきました。
さらに興味深いのは、ヤマトのサービスが常に“現場発”で進化してきた点です。ゴルフ宅急便やスキー宅急便といったサービスは、ドライバーが日々の業務の中で感じたお客様の不便から生まれたもの。また、鮮度を保ったまま届ける「クール宅急便」も、生産者の声に応える形で誕生しました。単なる配送ではなく、「どうすればもっと便利になるか」を追求し続けた結果なのです。
そして、その象徴ともいえる黒猫のマーク。親猫が子猫をくわえて運ぶ姿には、「大切な荷物を丁寧に届ける」という強い想いが込められています。この理念があるからこそ、サービスの進化も一貫した方向を持ち続けているのでしょう。
危機から生まれた革新、そして現場から生まれるアイデア。ヤマトホールディングスの転機には、今の時代にも通じるヒントが詰まっています。その詳しいストーリーを、ぜひ番組でお聴きください。
今週のゲスト
齊藤 泰裕(さいとう・やすひろ)さん
ヤマト運輸株式会社に入社後、藤沢支店長などを経験し、本社の商品開発担当として、宅急便コンパクト、ネコポスなどを開発。2019年からEC事業の立ち上げを経験し、2024年からスタートアップへの投資を行うイノベーション推進担当の責任者として従事。
2026年3月からはヤマト運輸株式会社 執行役員(デジタル 統括)に就任。
■A Gene of Music
このコーナーでは、音楽に精通した方にゲストのお話からイメージする4つの楽曲をセレクトしていただき、4週にわたって番組内で放送しています。
今週の選曲者
油井りくや さん
放送作家プロダクション株式会社スクワイアの若き放送作家。
代表作家の”ねだediしんじ” の元、テレビの音楽番組、ラジオのJAZZ番組、アーティストの舞台制作、ドキュメンタリーの密着取材など多様な現場で活躍中。
現在、アーティストのツアーに帯同して日本全国を回りながら、アイデアを作品にする日々!
今回のゲスト企業から連想するテーマ
第一次世界大戦が終結した翌年の1919年、当時30歳の創業者・小倉康臣氏が東京・銀座で貸切トラック輸送を始めた「大和運輸株式会社」。そこから107 年にわたり、日本の物流を支え、運送業を牽引してきました。現在まで受け継がれているのは、会社の利益ではなく「顧客を第一に考える」という理念。
荷物を運ぶということは、送り手の想いを届けること。その象徴である親子の猫マークに込められた思いを受けて、各週の楽曲をセレクトしました。
由井りくやさんが選ぶ今週の1曲
革命 / MOROHA(2013年)
二代目・小倉昌男氏は、「全国どこへでも、どんな量の荷物でも運べる会社」という発想から「宅急便」を生み出し、従来の常識を覆すサービスを実現しました。小口配送は採算が合わない——そんな業界の前提を疑い、「サービスが先、利益は後」という考えのもと新たな道を切り開いたことは、まさに“発想の革命”なのではないでしょうか。
そこから連想したのが、アーティスト・MOROHAの代表曲「革命」。ラップとアコースティックギターのみで構成されたこの楽曲は、自分自身の甘えや常識を打ち破り、前へ進む覚悟を突きつける一曲です。「今年こそ?来年こそ?何年生きられるつもりで生きてきたんだ」——現状にとどまることを許さないそのメッセージは、既存の常識を覆し、新たな価値を生み出したヤマトホールディングスの挑戦とも重なるのではないでしょうか。
■放送局、放送時間情報
ショートver.(5分番組)
FM秋田 毎週土曜 19:55 / エフエム岐阜 毎週土曜 19:55 / e-radio(FM滋賀) 毎週土曜19:55 / FM岡山 毎週土曜 19:55 / FM山口 毎週土曜 19:55 / FM香川 毎週日曜 26:55 / FM徳島 毎週土曜 19:55 / FM高知 毎週金曜 7:54 / FM長崎 毎週金曜 13:50 /FM宮崎 毎週日曜 15:55 / FM Okinawa 毎週土曜 19:55
ロングver.(15分番組)
FMとやま 毎週土曜 5:30 / エフエム山陰 毎週日曜 9:45 / InterFM 毎週火曜 18:40 / FM岡山 毎週土曜日 8:15 / FM香川 毎週土曜 9:30 / FM大分 毎週日曜 9:00
*1 放送局及び放送日時が変更となる場合があります。特別番組、天災などの臨時対応により、予告なく放送休止となる場合がありますのでご了承下さい。詳しくはお聴きいただいているFM放送局のタイムテーブルにてご確認ください。
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