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【地震に自信を】島根県石見(いわみ)地方を襲った「万寿地震津波」について(2026年5月24日 今村文彦先生)
万寿3年(西暦1026年)に発生したこの津波から、2026年でちょうど1000年という大きな節目を迎えます。この地震は、日本海側で発生した歴史地震の中でも非常に謎が多く、かつ象徴的な事象として知られています。
発生日:万寿3年5月23日旧暦
場所:石見国(現在の島根県西部・益田市周辺)
特徴:「地震の揺れ」に関する記録が乏しい一方で、「巨大な津波」の伝承や記録が圧倒的に多いのが特徴です。そのため、揺れのわりに津波が大きい「津波地震」であった可能性や、海底地滑りが原因だった説などが議論されています。
この津波には、歴史ファンや地質学者の心を捉えて離さない「鴨島(かもしま)伝説」があります。益田沖にあったとされる「鴨島」という島が、この津波によって一夜にして海に沈んだという伝説です。また、歌聖・柿本人麻呂を祀った「人丸寺(にんがんじ)」が鴨島にあり、津波で流されたものの、御神体が現在の高津柿本神社がある地へ流れ着いたと伝えられています。
近年のトレンチ調査(地層の掘削調査)により、益田平野で11世紀頃の津波堆積物が実際に確認されており、伝説が単なる作り話ではないことが証明されつつあります。
2026年の1000年紀を前に、島根県や益田市では改めてこの万寿津波の教訓を現代の防災に活かそうとする動きがあります。日本海側の津波リスクは太平洋側に比べて頻度は低いものの、日本海側でもひとたび地震が起きれば数分〜十数分で巨大津波が到達する恐れがあることを、この歴史的事実は物語っているからです。1000年前の被災を「遠い昔の出来事」とせず、次の千年を守るための知恵として再確認する時期が来ていると言えます。
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