Vol.158 大島・国立療養所大島青松園のお花見🌸

島全体が国立療養所大島青松園の施設である大島。
春になると入所者のみなさんもお花見を楽しむそう。
時代とともに移り変わってきた大島のお花見について、国立療養所大島青松園 社会交流会館 学芸員の丸川伸子さんと都谷禎子さんにお聞きしました。

大島にも桜の木はあり、本土よりも1週間ほど遅くに見頃を迎えます。
ただ、風が強い大島ではもともと桜が育ちにくく、島のお花見といえば島の北側にある山に自生していたツツジ。
入所者のみなさんが息が詰まりそうな毎日から解放されたいと、自ら道を切り拓いた山で、お弁当を持ってワイワイとお散歩がてらお花見していたそう。
昭和30年ごろには入所人数が700名を超える時もあったという施設。
自分の時間を確保するために、多くの方がこの山に登っていました。

ツツジの美しい写真が社会交流会館にありました!
大島は自然豊かな島。
この風景に多くの入所者さんが癒されてきたんだろうなあと実感。

平成になり桜の木が植樹され、中心部の多目的広場や北側の山に向かう高台でソメイヨシノの開花を楽しめるようになりました。

「桜公園」と名付けられた段々畑の跡。
50本ほどの桜の木に加え、柑橘や梅、ミモザの木が植えられてます。
すぐ向こうに高松のまちがよく見えました。
ただ、よく見えるのが入所者さんにとっては苦しさでもありました。
『こんなに近いのに、見えるのに行けない。なぜ行けないんだ』と話していた方もいらっしゃったそう。
入所者さんにとって隔離されるための片道切符の旅。
桜公園に来ると島の歴史を目で見て感じることができました。
現在では大島青松園福祉事務所の目の前にある多目的広場で、年に一度のお花見会が開かれています。
入所者さんと職員さんが一緒になってお弁当を食べたり、カラオケで楽しみます。
みんなが揃って桜を愛でられること、お互いに春の訪れを喜べること。
大島の中でもいい時間があるのを実感できると、毎年お花見に参加されている都谷さん。

(写真/国立療養所大島青松園 社会交流会館 学芸員 丸川さんとさくら猫のたんす)
「大島は本当に自然豊かで緑も多い。一年通ってみたけれど、毎日新しい発見があります。入所者さんも楽しいことばかりではないけどいろんなお話をしてくれたり、毎日新しい発見ができる場所で通えることが嬉しいです。」と丸川さん。
そんな丸川さんの大島でのお気に入りの時は、島のさくら猫のなかでも推しの「たんす」と一緒に過ごす時間。休憩時間に猫活をする中でも入所者さんと猫の話で盛り上がったり、コミュニケーションが取れるのだとか。
今日も大島の桜の下では、丸川さんとたんすのしまびよりがゆっくりと流れています。
◉大島へのアクセス
大島へは高松港から官有船で行くことができます。
事前に予約が必要ですので、国立療養所大島青松園事務室にお問い合わせください。
お問い合わせ先/087-871-3131(代表・土日祝日を除く8:30〜17:00)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/hansen/osima/