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Vol.164 丸亀市・広島 島の人々による心温まるお接待「お大師まいり」

香川しまびより

先週は手島の「お大師まいり」をご紹介しましたが、今週はお隣 広島の「お大師まいり」です。

広島では毎年、弘法大師・空海の命日とされる旧暦の3月21日、島内7つの集落に設けられたミニ八十八カ所をめぐる伝統行事「お大師まいり」が行われています。

今年は5/7(木)の開催。島内16カ所では島の人たちによるお接待も行われ、参拝者を温かく迎えてくれます。

当日の朝は臨時便も運航され、朝早くからたくさんの方が島を訪れていました。

 

島の玄関口「江の浦」地区にある広島小中学校の近くを通ると、なにやら賑やかな声が。

高井 真治校長にお話を伺ったところ「再開校した昨年度は、みんなで学校近くのお接待所を巡りました。今年度はお接待する側をやってみてもいいかなぁと思っていたところ、旧校舎で、休校前(15〜16年前)は子供たちがお接待をしていたという掲示物を発見し、よし!やってみよう!と生徒と先生方で準備をしてきました。」

生徒のみんなで分担して手作りしたというお守りには「ご安全に」「楽しんで」「大抵のことはなんとかなる」といった個性豊かで心温まるメッセージが書かれていました。

美味しそうなみかんと一緒に元気よく手渡されるお守りに参拝者も思わず笑顔になっていました。

 

「あなたが一番」

最高のお守りをいただいて、いざ出発!

 

立石にある大師堂を一番に、右回りに、江の浦、釜の越、甲路、青木、市井、茂浦を経て、立石の神光寺が八十八番となっています。

 

この日は最高の「お大師まいり」日和。

昨年、広島に移住された清沢さんと一緒に港で電動自転車を借りてまわりました。(清沢さんの記事はこちら

瀬戸内海独特の緑がかった海の色がキラキラと輝いていて「美しすぎる!」と、思わず何枚も写真を撮る私たち。

 

立派なお堂があるところから、こんなところにあるの?!という山の中まで、清沢さんが前日に下見をしてくださっていたおかげで迷うことなく(笑)景色も楽しみながら巡ることができました。

 

さくらんぼも発見!

 

多くの参拝客にとって最後に訪れる場所になる茂浦地区。

その集落から山手に向かって少し登ったところにある「正福寺(しょうふくじ)」

 

お接待をされていた木下保さんにお話お聞きしました。

生まれも育ちも茂浦地区の木下さん。

中学の同級生は40人ほどいて当時は各集落に商店があり賑やかだったそうですが、現在、茂浦地区は10軒ほどに。

お大師まいりのお接待もできる人が少なくなっています。

 

そんな時代の移り変わりもありながら続いている「お大師まいり」。

その始まりは明治45年。正福寺本堂の前にある記念碑に、そう記されています。

木下さん「地区の長老たちによると、それ以前からお大師信仰というのはあって、江戸から明治にかけて島には北前船の船員が多くいたことから、船の事故の慰霊も兼ねて行われていたのではとのこと。」

 

多くの札所ではお大師さんと舟型の石仏の二体が並んでいるのですが、正福寺さんでは75番と78番の舟型の石仏が並んでいます。

木下さん「新しい道が出来た時に、昔あったお大師道にあった石仏をいくつか下げてきているようです。まだ山の中に残っているのもあるけど、今は、お接待所だけで八十八ヶ所全部まわっている人はいないね。」

車でまわる人も多い中、歩いてまわる参拝者もいらっしゃるため、正福寺さんは他より長めの14時頃まで開けているそうです。

岡 「木下さんに『よぅお参りで』とお声がけいただけると嬉しいですもんね。」

木下さん「この挨拶も誰に教えてもらったわけでもないんやけどな(笑)」

 

かつて北前船の寄港地、廻船の拠点となっていたことから、もともと島にはなかった船員が持ち帰ったとされる珍しいものが正福寺さんにはたくさん残っているそうで。。。

こちらは「梛(なぎ)の木」

縁起の良い御神木として多くは神社に植えられているそうです。名前が「凪」に通じることから航海安全も願って植えられたのでしょうか。

葉っぱが強く、引っ張っても千切れないため「夫婦円満」「縁結び」の象徴とも言われているそうです。

 

これ持ち上げてみる?と言われて持ち上げようとしたらめちゃくちゃ重くてあがらなかったこの石は。。。

木下さん「さざれ石」

岡「君が代の??」

木下さん「そう。中庭にポンと置かれてあって何だろうと調べてみたら、さざれ石やったんや。他にもいくつか他では見ない石があるんやけど、これらが何なのかとかちゃんと伝わってないんよ。」

まだまだ知られざる広島の歴史に出会えそうな正福寺さんです。

 

無事に港に戻ってきました。

お接待所での島の方々との和やかなおしゃべりや、袋いっぱいの心温まるお接待の品々。

美しい景色と人の優しさにたっぷりと癒された大充実のお大師まいりでした。

 

 

☆広島へのアクセス情報☆

丸亀港から備讃フェリーのフェリーもしくは旅客船にて。

時刻表など詳しくは 備讃フェリーのホームページ をご覧ください。

 

丸亀市では毎月20日を「航路運賃無料デー」とし、旅客運賃が無料となっています。

広島・本島の各港には、地元に縁のあるお土産が販売されています。

島の情報は まるがめ せとうち 島旅ノート をご覧ください。

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