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南三陸町の今とこれから「鮭が帰ってくる母なる川を取り戻したい」

中西哲生のクロノス 速水健朗のクロノス・フライデー
南三陸町の今とこれから「鮭が帰ってくる母なる川を取り戻したい」
東日本大震災から間もなく6年。南三陸町の新しいにぎわいの拠点となる「南三陸さんさん商店街」がようやく開業しましたが、実はまだ商店街周辺は造成が続いており、建物もほとんどない状態です。そんな南三陸町の現状とこれからの町づくりとは――。3月9日(木)の放送では、防災対策庁舎で津波に遭いながらも奇跡的に助かり、町の復興をけん引し続けてきた宮城県南三陸町の佐藤仁町長へのインタビューをお届けしました。(聞き手:金曜パーソナリティの速水健朗)◆鮭の遡上や灯篭流しを見ていた頃の川の風景を取り戻したい速水「町づくりはまだこれで終わりではないんですよね?」佐藤町長「まだまだご覧のとおり、護岸工事なんかぜんぜん進んでないところがありますからね」速水「川には鮭が上ってくるんですか?」佐藤町長「珍しいんですよ、町の中に鮭が上ってくる川ってないですからね。北海道とか岩手の山のほうの川には上ってきますけど、ここは商店街の前ですから。これも観光資源の一つでした。以前は役場の前に川があって、川岸で見ているとダーッと鮭が上ってくるんですよ」速水「それはすごいですね」佐藤町長「またそういうところを復活しなきゃならないし、確かに今は変わった町になりました、昔の面影とはまったく違うじゃないですか。でも自然というのは変わっていない。そこは我々が昔遊んだ川に戻したいという気持ちはあります」速水「隈研吾さん(「さんさん商店街」のデザインを担当した建築家)も、『この川に架ける橋、非常に面白いことが出来るんじゃないか?』って言ってました」佐藤町長「もう設計というかデザインは出来ていますので。それがあの中橋の橋脚です。記念公園と商店街を結ぶ橋が隈さんの橋“隈橋”。両側、端を歩くと橋の上。真ん中いくと橋の下を歩くという。橋の上はアーチ状になっていて、下は逆アーチになっている。それが隈さんの言う“親水性”。もともとここで灯篭流しとかやっていましたので、極力水に近いところにという思いで、そういうデザインにしたと。そして、ここには階段もあるんです。階段で水辺に降りられるようにしているんです。……で、ここでもう一回、いつの日か、灯篭流しをしたいよねと」速水「もともと町の生活に川が馴染んでいたことを、町民の皆さんとの対話のなかで汲みあげて、こういう町にしようという思いがあったということですよね?」佐藤町長「川も海もきれいにするかどうかは町民の意識にかかっているんです。そういう意味で山の奥のほうに木を植えたり、様々なことをして、そしてこの川はさっき言ったように鮭が帰ってくる母なる川にしたい。ここに鮭が帰ってくるのをみんなで見ながら『今年も鮭が帰ってきたね~』って言い合ったりね。みんなできれいにしましょうという気持ちはみんな持っていましたから。これでまた工事が終わって、下に降りていけるようになれば、昔水辺で親しんだ頃の思いが帰ってくるんじゃないかと」速水「護岸工事はいつ完成する予定なんですか?」佐藤町長「これがなかなか(思うように)進まないんだ(笑)。予定ではもうとっくに終わってるはずなんだけど、国道・県道・町道って、いろんなところが絡み合っている工事なので、一箇所遅れると全部遅れちゃうんですよ。そういうジレンマを抱えながらやってきた6年間だったね」復興の状況はその町によってさまざま。まだまだ完成には程遠いところが多いのが現状です。いつの日かこの町を流れる川で鮭の遡上や灯篭流しを見られる日がくることを願ってやみません。そして、被災地に足を運び観光をすることが支援に繋がるのは今も同じ。この春は、東北へとぜひ足を運んでみては?

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