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サンフランシスコの慰安婦像設置問題からみる政治外交

中西哲生のクロノス 速水健朗のクロノス・フライデー
長年にわたって姉妹都市として友好な関係を築いてきたサンフランシスコと大阪ですが、従軍慰安婦像の設置をめぐって大阪市が抗議。先日、吉村洋文大阪市長がサンフランシスコとの姉妹都市関係を終了することを発表しました。“従軍慰安婦像問題”は日本と韓国との問題だと考えられがちですが、今回の一件は「中国系の民間団体による慰安婦像の設置がきっかけ」だと仲野さんは言います。サンフランシスコに慰安婦像が設置されたのは今年9月。当初は民間の土地に建てられていましたが、10月にサンフランシスコ市に寄贈。有名なIT企業が集まり、現在土地の価格高騰が凄まじいサンフランシスコ。行政側としては、像が設置されている土地が無償で手に入るという願ってもない話とあって、市議会で正式に決定されたのだとか。仲野さんによると、アメリカの公有地に慰安婦像が設置されるのは今回で3例目。ただ、今回設置されたサンフランシスコという町の規模がこれまでに比べはるかに大きいため、国を挟んだ議論へと発展してしまったそうです。この問題に対して仲野さんは、サンフランシスコが初めて姉妹都市関係を結んだ都市が大阪であることや今年でその関係が60周年を迎えることから、「お互いの落としどころを見つけてほしい」と話します。歴史的な出来事が現代の外交問題に影響を及ぼす例は世界中で発生しています。その1つが現在微妙な関係となっているトルコとドイツ。100年以上前のオスマン帝国時代にトルコがおこなった、アルメニア人の大量虐殺や強制移住が10年ほど前から各国で問題視され始め、昨年ドイツの連邦議会ではトルコがアルメニア人を大量虐殺したとの認定を議決しました。100年以上も前の出来事が今になって問題視されている理由として、仲野さんは「(ドイツ側が)『トルコは昔こんなことをしていました』とアピールすることで今後の交渉を有利にする狙いがあったのでは?」と予想。続けて「(これらの歴史的な出来事は)政治家にとっての外交カードとしての側面を持つ」と説明。最後に仲野さんは「日本人は歴史的な問題について“政治的に決着がついているため理解してもらえるのでは?”と考えがち。ロビイスト(=特定の企業や団体、個人の利益のために政治家や官僚に対して働きかけることを専門とする人々)の存在が大きな影響力を持っていることを認識したほうがいい」と話していました。

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