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芥川賞が大波乱!? 本命を打ち負かした脅威の新人作家とは?
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優秀な純文学作品に贈られる芥川龍之介賞(芥川賞)。2015年上半期には又吉直樹さんの「火花」が受賞し大きな話題となりましたが、この栄えある賞にこのたび輝いたのは沼田真佑さんの「影裏」。
一方、優秀な大衆文芸作品に受賞される直木三十五賞(直木賞)には、佐藤正午さんの「月の満ち欠け」が選ばれました。芥川賞を受賞した沼田さんは、今回の受賞作「影裏」で文學界新人賞を受賞しデビューした新人。現在38歳でもともとは塾講師をされていて、今は盛岡に住みながら作家活動を行なっているそうです。この「影裏」について杉江さんは、「盛岡を舞台にした、自然情景が大変美しい小説」と言います。物語は主人公の私(今野)なる人物が日浅という友人と魚釣りをする場面から始まり、ふたりの友情が連綿と書き連ねられていくなか、話が進むうちに日浅の人物像が変化していくのですが……、「はっきりといろいろなことを声高に主張するような感じではないんですが、読み進めていくと最初とは違うことが書かれていることがわかってくるという、大変芥川賞らしい技巧に満ちた小説です」と杉江さん。かたや、佐藤さんは現在61歳。作家生活30年以上の大ベテランですが、今回直木賞に初めてノミネートされ見事受賞。出身地でもある長崎県の佐世保にお住まいで、受賞コメントも現地から電話で発表されました。そして、受賞作の「月の満ち欠け」は、小山内という初老の人物のもとに女優とその娘が尋ねてくるところから物語が始まるのですが、杉江さん曰く「どんな話か最初読んでいるとわからない」とか。しかし、読んでいくうちに人間の生まれ変わりをテーマにしていることがわかり、それを軸に数奇な運命がいくつも展開していく……「これも読んでいくうちに話が非常に目まぐるしく変わっていく面白い小説ですね」と杉江さんは話してくれました。なお、今回の選考会では直木賞は佐藤さんが前評判通り受賞しましたが、反対に芥川賞は波乱含みの展開だったとか。当初は今村夏子さんの「星の子」が本命視されていたものの、それが落選し沼田さんの「影裏」が受賞。これには杉江さんも「ちょっと驚いた感じでした」と言います。惜しくも落選してしまった今村さんの「星の子」ですが、これはちょっと変わった親子をテーマにした家族小説で、最後に杉江さんは「これはぜひ一度お読みになっていただきたいと思います」とオススメしていました。
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